ルーム・ツゥ・リード(RtR)を創業したジョン・ウッドと勝間和代さんの対談がダイヤモンドのオンライン雑誌1月8日号に載ってます。『スペシャル対談 勝間和代 ×「社会企業家」ジョン・ウッド 、大きく行け! さもなければ家に帰れ』、そのサイトはここです


RtRはアジアで小学生女子の教育をやっている高名な社会起業です。昨年ジョン・ウッドは日本で1億2000万円もの寄付金を集めたそうです。事業の内容がよければ人々の心をつかみ、日本でもこんなにもカネを集めることができることを証明してます。NPOは大いに学ぶべきことです.。


勝間さんの質問にこんなことを言ってます。
・(女子教育へ特化してることを聞かれ)ひと言でいえば、女子教育以上に効率のよい「投資」はないからです。


・私がマイクロソフトで学んだことの一つは(RtRの前はマイクロソフトのマネジャー)、「大きく行け、さもなければ家に帰れ」という主義です。物事をちまちま考えたくないんです。(ここも大いに学ぶところです)


・学校を一ヵ所、孤児院を一ヵ所支援するのも大変よいことです。しかし、ビジネスパーソンとしては規模を考えなければならない。私は最初から教育支援を企業家の発想でとらえ、ビジネスモデルを練りました。


・私たちがやることは、たった一つしかありません。途上国における幼稚園から高校までの教育支援です。「いつになったらマイクロファイナンス(貧困層向けの小口金融)を始めるのか?」、永遠に始めません。「上下水道整備プロジェクト?」、やりません。


・これまでスタッフに言ってきたことは、きわめて少ない目標に集中し続けよう、そして絶対的に大きな規模に広げていこう、ということです。


・私たちの組織には冗談で「企業難民」と呼んでいるビジネス経験者がたくさんいます。ゴールドマン・サックスやユニリーバで働いていたんだけれど、自分たちの未来は社会貢献にあると判断した人たちです。


・したがって、事業計画を立て、予算を組み、野心的な目標を達成することは得意なのです。非常に業績を重視しており、上場企業と同じように四半期ベースで成果を報告しています。


・私は(国連が2000年につくった)ミレニアム開発目標自体は強力に支持しています。ただし、どこの国の政府も数十億ドルもの巨額援助を文字どおり政府から政府に移転させるだけで、これらの資金が実際に必要とする人びとに行き渡っていない。


・RtRにはビジネスモデルはあるけれど、資金が足りない。政府には資金はあるけれど、ビジネスモデルがない。この現実を調和させるシステム再構築が必要だと痛感しますね。


ジョン・ウッドのような考え方は日本で不足してます。起業家がたくさんいる社会じゃなかったからでしょう。それ故ジョン・ウッドは貴重な存在です。こうした社会の雰囲気を変えなくてはいけません