昨日、グラミン銀行のムハマド・ユヌスが九州大学にきて講演し、グラミン、九大、NTTの3者の間で国際産学組織「グラミン・クリエイティブ・ラボ(GCL)@九州大学」と「グラミン・テクノロジー・ラボ(GTL)」を設立する覚書に調印しました。


クリエイティブ・ラボはソーシャル・ビジネスを研究し、そのビジネスモデルをつくり、インキュベーター(孵化器)になることを狙っている。


調印に関する西日本新聞の記事 はここです。


同様の研究所は今年の3月立教大と結び、「立教グラミン・クリエイティブラボ」を設立してますが、それに次ぐ2番目のラボです。海外では、ベルリン自由大学(ドイツ)、AIT(タイ)、グラスゴウ・カレドニア大学(スコットランド)などがあります。


なぜ九大なのか、バングラディッシュからの留学生が準教授になって進めたからですが、この人はITの研究者で、そのためにNTTが提携に入りICカード式電子通帳を開発して、グラミン銀行で使えるものにするらしい。


グラミンが欲しいのは日本の技術です。ソーシャル・ビジネスはネットワーク・ビジネスでもあるのでNTTの参加は自然なことで、電子手帳は開発できるでしょう。NTTがソーシャル・ビジネスに関心を持ったのはいいことです。


一方、クリエイティブ・ラボでソーシャル・ビジネスのビジネスモデルをつくりインキュベーターになるのは、日本の大学は事業化能力に弱く成果を上げるかどうか疑問です。でも、学生の関心をそちらへ向けることには成功するでしょう。大学の役割はここまでです。


日本の他の大学や企業にも広がって行くといいんですが