昨日、麻生首相と鳩山代表の討論会があり、今日の新聞やテレビがこれを伝えてます。


その報道を見ておゃと思ったのが、財源として「自民党は増税(消費税)、民主党はムダをはぶく」という見出しでした。


財源として増税か支出カットの二者択一はもう古い考え方で、古いコンセプトの争いになってます。


97年、イギリスのブレア首相は「どちらでもない、公共性の強いサービスの供給の仕方を変える」と第三の道論を唱え、具体的な施策が社会起業家の支援でした。

首相になった翌月この政策を実施しましたが、そうできたのは2年前から準備してきたからです。


行政のムダは、見る視点によるとムダではありません。民主党は公益法人がやっている事業はムダが多いといいますが(私も公益法人の事業はなくても社会は困らないものが多いと思います)、天下り役人を養うという立場に立つと、そこに税金を投入するのはムダではありません。


こんどの選挙はどの立場を選ぶかの選択で、事前の調査では民主党の主張が選ばれる可能性が高い選挙ですが、単にムダを省くことだけに安住するのでなく、ムダでなく社会に必要なものでも供給革新を起こして、コストを安くしたり、品質を高めたりと公共サービスを一新するというのが今の先進国の先端トレンドです。


日本にはこの感覚がありません。


民主党でも自民党でもいいのですが、「公共サービスの供給革新」というコンセプトを打ち出して欲しいと思います。敗れた自民党は、この新しいコンセプトを旗印にして再建したらいいのに、そうすれば次の次の選挙で勝てる見通しが出てくるのにと思うのです。


今度の選挙は政権交代の選挙で、政策の斬新さという点では不足してます。それは選挙後の課題です。