月刊世界5月号巻頭論文で佐和隆光教授(京大)はこんな主張をしてます。


景気回復には財政支出が必要だが、ケインズ主義者が言うような支出は何でもいいというのでなく、投資効果の高いもの、未来への投資でなくてはいけない、佐和さんがあげている未来の投資とは、教育、医療、環境、エネルギーへの支出です。


こういう考え方はアメリカにあり、例えばクルーグマンは医療や福祉への支出が未来への投資だといってますが、日本では少数派です。


ばら撒きではだめで、公共支出の効率や生産性を問うており、同じ財政支出でもここが1930年代と違い進化しているのです。


今度の日本の09年度の補正予算は、支出先が建設業界から家電と自動車に変っただけで、未来の投資ではなく相変わらずばら撒きです。公共投資を未来の投資にした国とばら撒きをやった国の格差は数年であらわれてくるんだと思います。


公共投資のコンセプトを未来への投資にかえて、さらに対象分野は社会起業が得意としている分野なので、社会起業の手法でやることをぶち上げれば拍手喝采されるに違いないと思います。


政治家にも官僚にもこういうまだ発想がありませんが、こういうのが閉塞状況に陥っているという感じを与えてるんです