ハーバード大学開発社会学のマイケル・クレマー教授は、ビルゲイツが提唱してる創造的資本主義論(慈善事業を企業の本業としてやること)についてこんなことをいっている。


「(創造的資本主義を批判する人は)企業はただ金儲けだけに専念し、その儲けを再分配する方法については政府と慈善家に任せたほうが効率がいいという立場をとっている」


しかし、
「状況次第では、政府よりも企業のほうが効率的に富を再配分することができる」
「利他的な活動をしてるという評判が立てば、企業は優秀なスタッフを確保しやすくなる」

「創造的資本主義を提唱したのが利潤極大化を目ざす資本主義のシンボルと考えられてきた人物であり(ゲイツのこと)、それに反対したのが、学者やジャーナリスト、すなわち評価こそが基本的な報酬形態(評論業)となっている専門家たちであるのは皮肉である」


こうした考え方の底流には「富の再配分を政府に任せるときわめて高くつく」というのがある。


これはアメリカで展開されている議論であるが、日本の状況の方がぴったりと当てはまる。状況が同じなので、日本だって創造的資本主義が成り立つ。これは小泉さんの小さな政府論とは違う。


民主党は、この創造的資本主義論をいえばいいのに。