ゲイツ財団のCFO(最高財務責任者)アレクサンダー・フリードマンはこういう。


「財団資本は旧来の民間資本よりも柔軟に活動できること、民間資本が現在投資をおこなってない領域でも利益をあげられることを実証している」


「財団や従来型の民間資本は、共同で貧しい国々に投資できるのでないだろうか。民間資本家を参入に前向きにさせるために、財団は市場よりも低い収益率をうけいれることに同意すればいい。そして、投資の採算がとれるようになった時点で、財団が返上していた利益の少なくとも一部を回収する」


「この分野(エイズ、マラリア、結核、熱帯伝染病など)にたずさわっている世界の5大財団は130を超える新薬を開発中である」


創造的資本主義では財団の役割は慈善のために資金を提供するのでなく、未知の市場を開拓するために財団資本を投資する。


企業活動を収益だけでなく、社会性でも「評価」するようになってきてるので、社会性の評価が高い企業には優秀な人がくる。優秀な人材が集まると業績があがる。ここでは社会性と業績の因果関係は近い。


社会性が高いと消費者の関心を引きブランド価値を高め好業績につながるが、ここはどのくらいそうなのか曖昧で因果関係は遠い。


ゲイツ財団は熱帯伝染病のワクチンを開発してるが、こうすることで働く力が増し労働生産性が上がり経済成長する。そうなるとコンピューターが普及し、マイクロソフト製品が売れる。


さらに成長すると所得があがるのでワクチンの代金は回収できるように変わる。


この辺りのことが回収の見込みであるが、初期のグーグルでさえ投資回収が不確かだったが、ゲイツ財団でもはっきりしない。


先行投資なので不確かなのは仕方のないことだ