MIT開発経済学のエスター・デュフロ教授は、社会セクター(医療、福祉、教育のような分野)ではイノベーションを起こす必要がなかったが、そこを変えればいいとこういう。


「貧しい人が正規の価格を払うつもりがあっても誰もそのサービスを提供していない、あるいは、もっと安く、もっと効果的に提供する方法があるかもしれない。創造的資本主義を活用すれば、こうしたサービスの提供にエネルギーを集中することができる」
「資本主義の得意なことは、新しい製品を発明し販売する方法を考えだすことなのだから」


社会セクターは税金でまかなってきたのでイノベーションを起こす必要がなかった。そこで財やサービスの供給革新を起こすと社会セクターが市場に変る。


こんな事例がたくさん出てきた。白内障手術用のレンズを十分の一の価格でつくると貧困世帯でも払うことができる。財団が抗生物質の薬の特許を買い取ると安く提供できる。


こんなわけで創造的資本主義の第一の道は社会セクターの研究開発、第二は規模の拡大である。規模の拡大とはほかの場所で構想をどんどん実行することである。


これがデュフロ教授の主張で、なるほどとわかりやすい。


ここではイノベーションなどのコンセプトが不在だったんでイノベーションはいくらでも起こせそうだ。イノベーションを起こすのが社会起業家である。


こう考えるとゲイツの創造的資本主義は成り立つ。