このBlogの5回目「出生率を上げる」に書いたフローレンスが、4月28日、4月開業を記念し支援してくれた人に感謝するパーティをやるので出かけた。場所は、地下鉄大江戸線勝どき駅から海の方へ太鼓橋の月島川を越えて、左側の小坂小児科院の手前隣である。小坂医院が保育事業をやるので借りた古本屋跡をまた借りしている。ここが「こどもレスキューネット本部」である。正面のガラス戸にはアンパンマンのキャラクターが並んでおり、それらしい雰囲気であるが、まだフローレンスの看板はかかっておらず、事務所としてはこれから整える。


ここの立地は高層マンションが建ち、表通りを一歩入ると戦前の下町が残っている。昔は住宅地だったが、それがオフィス地区にかわり始めたところで、この間の大不況のおかげで再び住宅地に戻ってきた。都心のオフィス街に地下鉄で数駅と近く、通勤には好立地で、昔の街が残ってるので、住んでみると生活しやすいのだろう。


代表の駒崎 さんの話しでは、会員は20人弱、子供を預かって保育する元看護師がそんなにいないので、会員希望者は多いが一挙に預かれないので、事業のスタートは、ぼちぼちという感じ。会員は、投資銀行に勤めているキャリアのお母さんのような人で、立地上こういう顧客は多いようだ。需要はあるが、供給制約のためにこんなスタートになったが、これからサービスのバラエティを増やし、高額料金のサービスも成り立つ立地なので、それを作って事業を拡大して行くようだ。次ぎは、品川での事業展開を進める予定。


病児保育サービスが成り立つのは、郊外の多摩ニュータウンのような所と思ってたが、月島のような所がそれだったというのは意外な発見だった。月島と似た立地の所、湯島や根津などでも成り立つはずで、品川も好立地である。こんな所は東京にたくさん出てきて、まるでニューヨークのマンハッタンのような街ができる。こう変化するのは、地価下落のためだけでなく、女性労働力が基幹労働力に変わり、お母さんのライフスタイルが新しくなったからである。病児保育のサービス業は、都心型サービス業で、都心の変化は駒崎さんに追い風となって吹いている。都心の似た立地の所へフランチャイズで急速に広がって行く予感がした。


駒崎さんが考えたビジネスモデルは、世の中にないサービスを創造するもので、広く世間に広がって行くたぐいのものである。社会起業は蛸壺型のものが多い中で、珍しく広がりを感じるモデルだと日ごろから思っていた。駒崎さんは、事業を開始する前には、いろんなビジネスプラン・コンテトに出場し、ことごとく勝ってきたので、君は賞金稼ぎのガンマンみたいだねと冷やかしたが、プランには人の心を捕まえる力があった。


そんなプランが実現に動き出したがスタートはよい感じ。駒崎さんについては、日ごろ社会起業家のビル・ゲーツのような存在かなと思っていたので、今日は「月島のビル・ゲーツ」の出陣式に出たのだと思いながら、途中で退席して次ぎの予定に向かったのである。