Blogを始めて1週間がたちました。ならし運転中に取り上げたテーマは、非営利法人、優遇税制、市民議会、市民団体、ネットワークなどですが、これがなぜ起業家と関係するのか、けげんに思った人がいるでしょう。


そのわけを話します。
社会起業家は、シリコンバレー型の起業家とは別種の起業家です。Blogでアントレプレナーに登録した起業家は、どれもシリコンバレー型の起業家のBlogですが、そういう人たちに、もう一種の起業家がいるのだと教えたいのです。極論すると、拝金主義の起業家はもう時代遅れです。


長銀の調査部にいた木内さんが、「木内のエコノミスト日記 」を書いてますが、そこにアメリカで起こっているMBA批判のコラムを書いてます。ハーバードのMBA卒業生で大企業の経営者となって成功した者は少ない(経営者といってるがほとんどはコンサルタント)、金儲けの技術だけ教えてるので社会のなかで通じない、彼らの活躍で社会資本が損なわれる、経済事件を起こす例が多いとか、社会の敵になりアメリカでMBAはさんざんたたかれてるのです。一方、このコラムにはありませんが、ハーバードでは、ソーシャル・エンタープライズのカリキュラムが人気で、そのシンポジューム参加者は毎年記録を更新し、関係者の意気が上がっているようです。盛者必衰、盛者は入れ替わってしまっているのですね。


さて、これから日本の社会の中で社会起業家お薦めのわけを箇条書きで書いてみましょう。
1、社会性の高い事業は、ライブドアの堀江社長のような思想ではできない。別の理屈や やり方がいる。
2、社会性の高い事業は成長性が高い。
3、当座のターゲットは、行政がやっていた市場で、行政に代替する事業である。小さな政府になって空いた白地で事業開発するが、そこはすでに数十兆円の大きさなので、ほんのわずかのシェアをとっただけで、たいしたものだ。市場を創造するリスクがない。
4、こんなわけで、行政、自治体、地方議会などの知識や変化を知ることが社会起業に必須。公益法人改革、指定管理者制度、市民社会と市民団体、CIC、LLC、LLP。。。 こんなの知ってますか。地方自治法改正など、起業家には無縁ですよね。しかし、社会起業家には縁があるのです。
5、ほんとは行政、企業でできなかったことをやるのが社会起業家の役目です。まだ世の中にない事業を開発するのですね。成熟した豊かな資本主義国にそんなすき間あるのと疑問に思うでしょうが、それがあるのです。
6、社会起業家は、巨万のカネは得られないが、自己実現ができ、社会の尊敬が得られる。 自分の生活と仕事を一致できるのです。こんな素敵なライフスタイルなんて、そんなにありませんよ。
7、デジタルで金持ちになった起業家は、社会事業のファンダーになってほしい。マイクロソフト、オラクル、eベイ。。。の創業者はそうしている。アメリカで社会起業に必要な資金のかなりの部分がこうしたカネである。ソフトバンクの孫さん、楽天の三木谷さんらには、そうして欲しいのです。
8、ポスト産業資本主義時代に、産業が発展するには市民社会がインフラとして重要になる。社会資本の役割が増すのです。これを理解するのは、理屈半分、感性半分なので、難しいのですが。


こんな具合にいくらでも列挙できますが、もうやめます。毎回、こんなことを書いて行きますが、論は左右上下に行き、整然としないものになってしまいますが(面白く書くように心がけるとこうなりますが、Blogなんですから気楽に行きます)、この新しいコンセプトの雰囲気を感じ、やりたくないことをやる我慢をやめ、自然な心のまま自分の生き方を新しい方向へ向けてください。